二度目の鬱
私が最初に「鬱」な気分になったのは、30代後半の頃だった。
胃が痛くて、吐き気がして、仕事もやる気がでない。
不眠が続いて、精神的にも不安定なのが、自分でもわかるのだけど
どうしようもない。
転職したてで、こんなことではいけないと焦った。
幸い大きな会社だったので、メンタルヘルス室みたいなのがあったから
相談したら、すぐに産業医に診てもらうことになった。
私の場合、体にストレスの症状がでる心身症と診断されて
精神科ではなく、内科の先生に診てもらうことになったのだ。
人生初の胃カメラで、胃痛原因のピロリ菌が見つかったので、すぐ抗生物質を処方されて、2ヶ月ほどで完治した。
でも薬よりも、多分効いたのは、先生との会話。
女医さんだったので、女性特有の悩みにも寄り添ってくれたり
心を許せて何でも相談できる、心強いお姉さん的な存在だった。
すっかり良くなって、先生からも
鬱な気分になった時の気分の変え方とか、いろいろ教わって
自分でも自分の気分の扱いには細心の注意をしていた。
だけど、だけど、だけど
今は、その「鬱」が再び、現れてしまっている。
原因は、わかりすぎるほどわかってる。
好きな彼との喧嘩が未だに解決できないまま
時間だけ1年半以上も過ぎていること。
父が亡くなったこと。
失業してしまったこと。
すべてが、どんどん悪い方に流れて
自分ではどうしようもない感情の濁流に流されるまま。
ちょっと自分に対して、大丈夫と思いすぎていたのかもしれない。
自分を過信しすぎて、自分の感情をないがしろにしすぎたのかもしれない。
こうやって内向的に考える癖が、よくないのかもしれない。
「鬱」との戦いがいつ終わるのか、まったくわからない。
その不安と苛立ちが、また自分を苦しめる悪循環。
助けて、と心が叫んでいる。