映画「王様のためのホログラム」感想
世間はお盆休み。
なので私にとっては、DVD映画祭りなのだ。
5本借りたうちの
2本目の映画は、「王様のためのホログラム」
トム・ハンクス主演。
正直、これはあまり面白くなかった(あくまで私の素人感想)
映画のテンポがぬるい。そしてちょっと、微妙に、暗い(太陽がサンサンなんだけど)
そのちょっとひっかかるテンポはなんなんだろう?
と考えた。
ストーリーは、離婚をして、仕事も失い、ついでにやる気や人生の目標も失った
おじさん(失礼)演じるトム・ハンクスが、異国で繰り広げる人生謳歌とある。
再就職先の上司から「やる気を見せろ」と言われ
サウジアラビアに出張命令が下る。
行った先で、待ち受ける困難に立ち向かおうにも
本人にはやる気がおきない。
そのやる気を削いでいるある意味元凶の象徴としての、背中のたんこぶ。
その時のセリフ
「生き方を見失った、
昔はできたこと、複雑な物事や状況をシンプルにすることが
できなくなった」
物理的にそのコブを取り除いて、主人公は
やっと自分の力を取り戻す。
コブ=悪者を取り除いたのだから
悩みを何のせいにもできないと。
後半、手術をしてくれた医者と距離を縮めていく様子は
なんだか微笑ましい。
人生は長くなると、気がつかないうちに
いろいろいらない荷物まで背負ってしまう。
それが積み重なって、重みとなって
心にいつしか不自由な鎖を纏ってしまう。
20代の頃のように、いけいけどんどんで
進めなくなっている。
そんなことが、この映画のテンポになっているのかもしれない。
暗さと書いてしまったけど
落ち着きや、深い気づきのようなものかもしれない。
最後の方に、ふたりで海に潜るシーンは
大切なものは何か、
お互い、人生の出来事から学んだからこそ
わかることもある、
そんな比喩なのかも、と思えた映画だった。
もちろん、最後に主人公は
新天地で新たな仕事をみつけ
恋人と新しい生活を始める。
人生は、どこでなにがあるか
わからない。いつだってやり直しはできる。
自分の気持ち次第だなあ、って前向きになれる映画でした。